つーさのくーかん

常識的判断ができなくなっているのは、私の方ではないか？　不安の塊、授業は上の空、どこかぼんやり。逃げ回っているように見えた？　自分ですら気づかないうちに、そんな指摘を受けて、もしかしたら、そうなのかもしれないと、思った。ううん、顕在意識の中では決してそんなつもりはないのだけれど。……どうした。自分でまいた種じゃないか。責任もって対応するんじゃなかったのか？　どういう形で責任を取れるのかすらわかってもいなかったくせに、実に滑稽だ。などと自分を嘲笑ってみても、後の祭りなのだろう。教室は冷房が効き過ぎていたのに、校舎を出ると予想に反して少し肌寒かった。……いかん、いかん。心配しても得るものは何もない。頭を切り換えろ。集中しろ。毎日そう、自分に言い聞かせている私は、どうして？　ぐるぐる回る。ここのとこ、上手くやってこれてると思っていたのに。いつか自分が何もかも放棄してしまうんじゃないか、という先の見えない未来に恐怖する。いや、もっと強くあれ。強く、強くあれ。よし……もう大丈夫。何があっても絶対になんとかする。だから大丈夫。絶対になんとかする。